レベルアップノート 「指導するにあたって」
5.年代ごとの指導

各年代ごとの指導の方針方法については、サッカー協会が唱えている「スキャモンの成長曲線」という子供の発育発達曲線に基づく指導を考えています。本来プレゴールデンエイジが5才から8才、ゴールデンエイジが9才から12才 その後、ポストゴールデンエイジとなるわけですが、練習内容がだいたい1・2年、3・4年、5・6年生ぐらいで分けますのでその分類で説明します。
U8&Kids プレゴールデンエイジ
サッカーという競技を覚えるのに最も重要であるとされるゴールデンエイジの前段階です。 U8、小学生2年生以下、このころの練習内容はどうなるか、基本的には、体を動かすこと、ボールに慣れることこの2点です。サッカーという種目の練習と言うよりは、遊びの延長と考えています。従って、ボールタッチやコーンドリブルなど、ボールにさわる機会が多いような練習、鬼ごっこの様な敵と味方を認識しながら体を動かすといった練習が主となります。あと、神経系を伸ばすための運動です。もともと、運動神経という神経はありません、運動神経は、まず目で見る、その情報を脳に伝達する、脳で、その情報に対して体をどう動かすかの判断をする、その情報を手足に伝達し動かす、この一連の作業を運動神経と称していると思います。そして、この一連の作業のスピードアップを早めること、目的の作業をするときに手足の動かし方の方法をたくさんもってより早い手順を選択すること、それが、運動神経をよくすると言うことになります。このために、目、手足を同時に動かす練習が必要となります。曲芸師が、丸太の上に板をのせ、その上に乗って、お手玉やジャグリングやっていますが、あの運動が最たるものです。曲芸とまではいきませんが、目と手足を同時に動かす練習を取り入れることによって、運動神経を伸ばすように考えています。一見サッカーとは無関係に思える鬼ごっこやドッヂボール、ジャグリング、はては逆立ちやデングリ返しが実はキック練習などよりはるかに重要なことがあるのです プレゴールデンエイジからゴールデンエイジまでの頃は、特定の種目だけではなく、多種のスポーツ、あるいは、全身運動が良いとされています。でも、サッカーは手を使わないということ以外は、走る、飛ぶ、反転するなど多種の運動要素を必要とするスポーツですので、プレゴールデンエイジには、最適な種目だと思います。 この年代は、技術的には、まだまだ未熟ですので、自分のプレーに対し邪魔をする相手がいない状況(サッカーではクローズドスキル(閉じた技術?)と呼んでいます。)での練習が主となります。 後はミニゲームです、ゲームやって、体動かして、汗かいて、「あー楽しかった」、それで十分でしょう。 この時期のゲームは、魚鱗サッカーです。ボールに群がった集団が右へ左へ、前へ後ろへ、集団からなかなかボールが出てこない、でも、焦ってポジショニングがどうのこうのという必要はありません。彼らが上級生になるころには、見違えるようなサッカーになりますからご安心を。
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