レベルアップノート
「指導するにあたって」
2.正解は無限大
さて、算数の問題です。8−□=1、さて□に入る数字は?簡単ですね7、では、次の問題、□−□=1、これはどうでしょう。2−1、 100−99、1.5−0.5、答えは∞(無限大)にありますね、サッカーもこれと同じと考えています。=1がボールをゴールに入れること、あるいはゴー ルを守ることとすれば、正解は無数にあります。キックオフシュートも、得点になれば正解ですし、たとえ10人抜かれても、最後のキーパーがセービング、失 点を免れたなら、それはそれで正解でしょう。こういうと、結果オーライかという話に聞こえますが、そうではなくて、得点のプロセス、失点に至る経緯は無限大にあると言うことです。例えば下の図を見てください。
図1 |
図2 |
図1の状況でAからBにボールを渡すのにどの様な方法が考えられるでしょうか。 ①カーブをかける(左のインサイドでそれとも右のアウトサイドで、逆のカーブは?) ②ボールを浮かしてCの頭を越す(そのキックの種類は?) ③Cの又の間を通す。大きく分けて3つぐらい?もっとあるでしょうね。それでは、図2を見てください。コロンブスの卵みたいな話で申し訳ありませんが、BがB’の位置に動いたらどうでしょう。また一つ方法が見つかりました。じゃあBの動く方向をを変えたら?Aがボールを運んだら?どうです、AからBにボールを渡す、それだけでも、無数の選択肢があることがおわかりいただけたでしょうか。実際のゲームでは、11対11合計22人の選手の動きが絡みます。それぞれの、位置、体の向き、動き出しの方向、ボールの位置、考え出したらきりがありません。サッカーにおいて正解は無数にある、いかがでしょうか。では、その無数にある正解をどの様にあるいはどれだけ子ども達に教えれば良いのでしょうか。難しい問題です。筆者には、明確に答えられません。私たちに出来るのは、「コーチや監督が言ったことだけが正解じゃない、他にいろんな方法があるんだ、それを見つけるには、自分で考えて、行動するのが一番だ」ということを説教するぐらいでしょうか。子ども達が、いっぱい正解があるなら、「こんなんアカンのかな」「これ、試してみよ」といった感じで、考えてくれたらと思います。
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